【洋書のススメ】汽車と駅とラブストーリー Trains and Lovers

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ニューヨークの鉄道駅であるグランドセントラルターミナルの中に本屋さんが一つあります。Posman booksのグランドセントラル店(紹介記事はこちら)がそれです。

以前紹介記事を書いた時も取り上げましたように、この本屋さんはグランドセントラルという駅をテーマに、写真集やポストカードなどを取り扱っています。

そしてつい先日、こういう本の宣伝が掛かっているのを見かけ、これは読むべし!!と瞬時に決めてしまいました。なぜかって、私はこのタイトルを見間違って「Train lovers」と思い込んでたからです (^_^;A 
でもよーく見たら、Trains AND Loversでした;;あの小さいANDの威力ったら〜

さてと、結果から言いますと、読みました (;゚∀゚)
やっぱり「トレイン」で引っかかってしまったから気になってしょうがない〜 Amazonの粗筋をみたら、汽車で相席になった四人のラブストーリーだと!
おっほー なるほど!
本の最初の部分を覗いてみたら、これまた ゚(¨)(. .)(¨)(. .) ウンウンと共感できる文章が次々と現れ、
例えば、
旅先での経験を一緒にするというのは、兵役とか寄宿学校とか、または自然災害を共に乗り越えるのと似ている。

ほおー
または、
もし貴方が幸せになろうと頑張らなければならないのであれば、貴方の幸福の種はあそこにないのだ。それは勇ましくなろうと頑張るのと多分同じであろう。もし貴方が勇ましくなろうと頑張らないといけないのなら、貴方は勇ましくなれない。勇ましい人はただ勇ましいのだ。

これはなかなか深いですね!
ということで、早速購入して読むことにしました。私の英語力では文章の美しさとか繊細な表現の素晴らしさなどは理解できず;;;ただただストーリーの展開を追うぐらいなので、途中で「あれ?この展開急すぎじゃない?」と思われるところがあったり、哲学的すぎて全然分からない部分があったり。。。それでも屈せずに最後まで読み通すのが私の方針です。

本の粗筋にまた戻りますが、
前述の通り、汽車で相席になった4人がそれぞれ自分のラブストーリーを披露する形になっています。汽車での長い旅というのは日常とは離れた経験なので、全然知らない人ともすぐ会話を交わせるようになるし、思い出話や自分の中に隠してきた恋の記憶も自然と話せるようになるのかもしれません。

生まれ育った環境の差と社会的地位の差により親に反対される恋話、
夏の避暑地で出会った少年に恋する少年の話、
オーストラリアの未開拓奥地にある簡易駅の駅長と彼が家庭を作り上げる話、
間違って降りてしまった駅で偶然出会った女性と恋を始める話。。。

それぞれの話は全部「恋」に関わる話ではありますけれども、当然ながらそれぞれ全然違う話になっていて、世の中の恋のいろんな形について考えさせられます。なにより、よくよく考えてみるとそんなに新しくもないありふれた話なので、中にはこの四つのストーリーと似たような経験をした方もきっといるでしょう。
そして各ストーリーは何らかのかたちで鉄道と関係しているので、グランドセントラルの中にある本屋さんにぴったりなイメージです。

英語自体はそんなに難しくなかった気がしますが、少年に恋した少年の話はさすが哲学的なのでちょっと難しかったかな。
本の分量も300ページ以下のちょうどいい長さだったので気軽ではなくとも重くない気分で読めました (^_^;A
作家がイギリス人で、登場人物もスコットランド人が多い設定なのでややイギリス風の英語だったのも要チェックです。

Trains and Lovers

Alexander McCall Smith



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