真っ昼間のNYに響き渡る女の泣き声;ニューヨークマダム新入生が入りました

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土曜日です。皆さん楽しい週末をお過ごしですか?
私はニューヨーク一暇な人間なので土曜日と言っても特別なことはありません。今日は旦那も用事で出かけたので、せっせと家事を済ませて編み物をしたりしてました。

ここ数日えっらい寒かったことに比べると今日は気温もだいぶ上がり、NHKのラジオに突っ込みを入れながら編み物をしている暇人の平和な午後。
を、ぶち壊す事件が起きました。

この部屋に住んで1年半。暖房効き過ぎ、クーラーうるさすぎ、部屋が狭すぎ、そのくせ備え付きのベッドが大きすぎ、隣室丸見えなどなど。。。いろんな悩み事はあったけど、いろいろ工夫してなんとか暮らしている我が家。私にとってはスイートホームなわけです。が、
他の部屋のあれやこれやの音が聞こえてくることだけはどうにもならん (ノ_-;)ハア…
去年の今頃は毎晩のようにキレまくる日本人奥さんに散々悩まされ、近頃は左隣室の人に新しい彼女ができてあんな音こんな音が聞こえてくる、、、というこの頃。私の平和な午後をぶち壊す号泣。いや、号泣という単語じゃ足りません。大号泣、特大号泣でした。
今度は右隣室に間違いありませんでした。

実は昨夜も夜中にワーンと泣き出してえっらいはしゃいだので、時差ぼけで疲れてるワタクシがキレてしまい、壁をドンドン叩いたのです。その後静かになったかと思ったら、今回は昼間だから大丈夫と思ったのか特大級号泣です。
そろそろまた壁ドンしちゃう?!!?!とキレかかった瞬間、私の耳に刺さる一言
オッパー!ワーーーーン (´;ω;`)」
おっぱ!?

こりゃあ〜韓国語やん Σ(゚Д゚;)!
オッパは「兄ちゃん」という意味ですが、韓国女子は年上のカレシや旦那にも使います。ポイントは愛嬌をたっぷり込めて、やや鼻を詰まらせて「オッパ〜〜〜」と波打つこと。
そういえば男の人の気配もありますけど、男の人は声が低いのでなんて言っているのかまでは分かりませんでした。
それにしても、いくらなんでもオッパの後の号泣はないわ。。。そういう状況だと、よっぽど酷い別れ方をされたとき、もしくは。。。?殴られた時??ぐらいかな。
どちらにせよ、これは私が助けに行った方がいいと判断しました。でももしDVだとしたら私の身の安全も保証できないので、空気を読んで男の人が出て行った後状況を見に行くつもりでまずはすっぴんを少し隠したり、念のため部屋を片付けたりしました。しばらくして人が出て行く気配があり、泣き声はさらにピッチアップ!!!  Σ(T∀T|||)

早速ベルを鳴らしました。この時点になって気づいても遅いんですけど、私は人見知りで小心者なので、ものすごい緊張しているんです。うわ。。。でもあの特大号泣は普通のレベルを遥かに超えてたから、きっと大変な状況に置かれているのではないかと、勇気を絞ってベルを鳴らしたり、それでも出てこなかったからドアをコンコンとノックしたり。。。
それでやっとドアロックを解除する音がして、ザ韓国女子の顔の女の子が出てきました。
ゼンッゼン泣いてなんかない平気な顔で出てきたからむしろ私が戸惑ってしまう;;;
もう小心者なわたしはなんも言われてないのに言い訳をし出します。

「あのお。。。盗み聞きするつもりじゃなかったんですけどぉ。。。あまりにも大声で泣くからひょっとしたら大変なことになっているのではないかと。。えっと。。。なんもないといいんですけど。。。ん。。。私の部屋でお茶でもしますか?」などと怪しいことこの上ないことをモジモジと喋ってしまいました。
韓国女子もこのおばはんなんやねんと言わんばかりの顔で大変迷惑されたように見えました;;;
あれ?!?!この部屋じゃなかったの?きっとこの部屋だったのにな。。。確かに韓国人だしな。。。といろいろ考えていると
韓国女子曰く
「今日はちょっと事情がありますので、すみません。今度遊びに行ってもいいですか?」とのこと。
はいどうぞと答えて部屋に戻りました。
私って変なおばさんに思われたんやろうなと苦い思いをしながらまた編み編みしていたら、今度は私の部屋のベルが鳴りました。
出てみると先のあの子でした。
私の大好きな韓国のお菓子を持ってきてくれて、ええありがとうとお礼を言う暇も与えず
「先は部屋の修理屋さんが来ることになってたから。。すみませんでした。それより姉さん、聞いてくださいよ」と話が始まる Σ(゚Д゚;)!というか姉さん呼ばわしされてるし (|||_ _)ノ[電柱] 確かに私より遥かに若くは見えるけど。。。

慌てて部屋に入ってもらって、お茶の用意をしているうちも
「オッパだけを頼りに友達一人もいないアメリカまで渡ってきたのに  ほにゃららほにゃらら 毎日帰りが遅くて私一人で ほにゃららほにゃらら 恋愛は1年ちょっとですぐ結婚して ほにゃららほにゃらら ・・・」

 ..._((;@Д@)ノ゙ ちょっ。ちょっと待って…

お茶を前にゆっくりじっくり話しを聞いてみたら、幸いなことにDVでも酷い別れ方でもなくただの夫婦喧嘩だったそうです。ただ、結婚してすぐアメリカに渡ってまだ日が浅い上にまだ住まいが決まらずサブレット(貸家に住んでる人が自分の部屋を短期間また違う人に貸すこと)を転々する生活に疲れた奥さんの気持ちもしらず土曜日も仕事に出かける旦那さんにキレてしまったとか。でも一旦大声を出し始めると今まで感じたあらゆる感情が爆発してしまってあんなに泣いてしまったと。
うん。なるほどね。
うんうん。わかる。
へえ〜 わたしもそう感じてたよ。
そうそう。ニューヨークって実はあまり素敵じゃないのよね。でも春夏はいいところだよ。まだ冬しか見てないでしょ?
うん。頑張ろう。
こないだナムル作ったけど、持って帰る? (←食べ物を包んであげたくなる時点でで私も韓国のおばさんだなと実感しました;;;)

って、いつのまにかいいお姉さんしてるやんワタクシ。
自分のことはなんもちゃんとできないのに、やっぱりわたしって歳の離れた弟を持つお姉ちゃんだからか、年下の子をなだめたりおだてたりするのが上手かも (; ^ω^)
一応向こうもとても助かったと言ってますしね (*‘ー‘)ゞ

旦那さんも忙しいし、あんまり貴方のことが嫌いで土曜日も出かけているわけじゃないから許してあげてね。
あまり泣くと旦那さんも辛くなるよ。
ニューヨークは冬は鬱陶しいけど春になるととても素敵よ。

などなど
自分の口から出てきたとは信じられないほどうまいことばっかり言ってる〜〜〜〜!!
人間、自分はしっかりできてなくても人に言う時は言えるもんですね。でも自分がそう言うと同時に自分も聞くんだから、それはむしろあの子へのアドバイスというより私への言い聞かせのようなもんだったかもしれません。これからは私も週末に出かける旦那に文句言わず、あまり泣かず、ニューヨークのこと嫌わず (^_^;A 前向きにならなあかんな〜と思いました。

というか、あの韓国女子の悩み事。全て私と一緒やん (T-T) 去年の冬、毎日のように泣いて過ごした私。一人帰国も真剣に考えてたあの時、私の目の前に幻のように現れた一人の日本人がいました。あの人にどれほど救われたかわかりません。ニューヨークの奥さん先輩として私に教えてくれた貴重なアドバイスの数々。存在だけでも心強い友達。あんなに素晴らしく働く自信が私にはありませんけど、ニューヨークマダムの元気バトン、今度は私が渡す順番かもしれませんね。
 (^_<)-☆

※バトンは受け取りましたけど、今度はこっちからお土産を渡したいので早く会いたいです。カタツムリも (〃・ω・)ゞえへへ
相変わらず手が大きいものでナムルを作りすぎてもた Σ( ̄□ ̄;) なんなら自宅にケータリング行くわ。

内容とはあまり関係ないけど、今編んでいるミトンです
♥♥♥

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