ニューヨーカーが読む日本文学。 読書好きのニューヨーカーとの会話のネタにどうぞ

by

Sohoにあるオシャレな本屋さん、Macnally Jacksonブックス(前回の記事はこちらのリンクまで)に日本文学の特集コーナが登場しました。

デザイン系と文学書を中心に、センス良く選ばれた本が並ぶMacnally Jacksonだけに、日本文学特集コーナにどんな本が並んでいるか興味深いものです。

これら書籍の英語タイトルを知っていると、読書好きなニューヨーカー(もちろん読書好きな英語圏の人も)との会話にちょっとしたネタになりそうですね。

中には日本語題名と全然違うタイトルになっている作品もあるので、要チェックです。


手前の行左から右へ
Botchan → 夏目漱石「坊っちゃん」
Silence → 遠藤周作「沈黙」
Spring Snow → 三島由紀夫「春の雪」
Kitchen → 吉本ばなな「キッチン」

二行目左から右へ
The box man → 安部公房の「箱男」
After the Quake → 村上春樹「神の子どもたちはみな踊る」
Some prefer nettles → 谷崎潤一郎「蓼喰ふ虫」
No longer human → 太宰治「人間失格」

三行目
Rashomon → 芥川龍之介「羅生門」
A personal matter → 大江健三郎「個人的な体験」



「ぼっちゃん」や「羅生門」あたりは英語に訳したってニュアンスが保てないからそのまんまになっていますね。
それにしても、「神の子どもはみな踊る」が After the Quakeになっているなんて、最初は「アフターダーク」の見間違いかと思いました。
「人間失格」や「個人的な体験」はストレートな訳で分かりやすかったですが、
恥ずかしいことに「蓼喰ふ虫」は全然知らなかったので英語のタイトルからも想像が出来ず熱心に調べました。
翻訳書の場合はカバーの裏面若しくは最初/最後のページに本来の題名を書くのが国際的お約束なので、こういう場合には助かります。

翻訳書を読んで、とっても良かった本は本来その本が書かれた言語で読んでみたくなるときがあります。または、当の国の人々はあの作家や作品についてどう思っているのかが気になったり。。。
しかし、たまにあるんですよね。通じないタイトル。

ちなみに、私の母国である韓国でも村上春樹は大人気なのですが、タイトルが変わった作品があります。あの有名な「ノルウェーの森」、韓国語題名なんと「喪失の時代」。
これはまだましで、知っている人は知っています。大昔の話になりますけど、有名なテレビCMがあったんです。「喪失の時代」と書かれた本を電車の中で読んでいる美しい女性に、「ノルウェーの森には行ったことがありますか?」とナンパする男の人が出てくるCM。それで本来のタイトルは「ノルウェーの森」なんや!とちょっとしたショック。


私も日本文学好きを名乗る人間の一人として、これらの本はニューヨーカーとの会話にちょっとしたネタとして活用しようと思います。
が、、、
読んでない本がたくさん!
いや、むしろアメリカンに「三島由紀夫読んだよ」とか言われたら怖そう!
 (^_^;A


日本ブログ村のランキングに参加してます★バナーをクリックして応援してくださいね
にほんブログ村 海外生活ブログ ニューヨーク情報へ
にほんブログ村