今年の編み物納め。私を成長させてくれたカーディガン、3ヶ月の記録

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今年はブランケットやら服やら大物をたくさん編みました。自分で編んだ物はどれも格別でいろいろな思い出もたくさん詰まっていますが、その中でも今回のカーディガンは私にとって特別な一着になりそうです。

編み図はデザイナーグループBrooklyn Tweedの Timberlineという編み図(英文、文章式、模様編みは一部チャート式)
糸は指定のが高価だったため Knitpicksの Wool of the Andes、Worsted weightを使いました。
針も道具も細かいものがたくさん要る編み図でしたが、なにより芸の細かいこと! Σ(@ω@;) 
Brooklyn Tweedの編み図の中でも難易度なんと満点! (5/5)
覚悟の上でのスタートでしたが、それでも何度も挫折させられました。その分技術の成長も著しく、これを編む前の私と編んだ後の私は本当に違うんです (*´∀`*)

それでは、3ヶ月間の過程をドドンとご紹介します。写真多めです。

おおらかな編み方は、西洋の編み図によくある袖からあんで本体は後で編む方式でした。服は一番大きい背中から編んでそのサイズに合わせて他のパーツを編んで行くものだと思っていたので、ちょっと落ち着かず。順番を無視して背中から編もうかも思いましたが、とにかく複雑な編み図だったので応用が出来ず、指示通りにしました。
結果的には袖から編んで正解でした。比較的に小さい袖で模様編みに慣れて、間違いを発見して解いた時も少ないダメージで済みます。

キャストオンからして次元が違ってました Σ(|||▽|||)
別糸を使って下敷きを編んでから本糸ですくっていく方式の Tubular cast onというスキールを応用して2目ゴム編みにする方法でした。ゴム編みでありがちな造り目のギザギザがなく、とっても満足な出来ではあります。

その後、2目ゴム編みから3目縄編みに移るための細かい造り目のスキールもいろいろ。
ある部分では右増し目に、ある部分では左増し目に、一つの目を前と後ろで2回編む方法や真ん中ですくいあげて裏編み増しにしたり。。。本当に増し目だけでもこんなにいろんな方法があって、それを手首だけで全部使ってしまうんだね!と驚きました。

この編み図はつぎはぎを最小限にする工夫がなされていて、袖は筒型で編みます。

袖1本編み上げた記念の写真 (^_^)
この縄編みの模様に一目惚れして選んだ編み図です。それにしても腕一本に3週間!浮気編みはしたものの、こんなに時間がかかる編み物は初めてでした。

両腕を編み上げて、時間がある時にブロッキングもしておきました。平編みもブロッキングはした方がいいですが、透かし編みと縄編みは必須です。サイズからして全然違ってきますし、模様の安定感も違います。

やっと本体に入ります。本体もつぎはぎを最小限にするために背中から懐を連続して編む方式になっていました。造り目してゴム編み部分が終わって徐々に増やし目しながら模様編みのリピート部分まで行くと一行の目数が350にも及ぶので、後から間違いを発見した時のダメージがすごい大きいんです (p_q、) 縄編みの間違いは縦に解いて修正することができないので緊張感すら感じました。

幸い、袖を先に編んだおかげでスムーズに編めました。1回だけ縄編みを間違えて2行解きました。
増やし目も終わり、模様編みの繰り返し区間に入ってからは一行の目数がとにかく多いので、一日に数行編めば上出来。丸一日頑張っても10行編めるかどうかの退屈な日々が訪れました。 
袖が既に編み終わっていると思うとここでどんだけ渋滞していても「後少し」です。最後まで編めたのも、「袖から」方式のメリットだったと思います。

全て私の実力不足のせいですが、長い休みを挟んで編むとゲージがちょっと違ってくることもあります。少しずつで良いから毎日編むことを原則に頑張りました。小物と違って服はちょっとでも怪しい部分があると気になって着られないので、ほんの小さいミスも全部解いて修正しながら編みました。

時間がどれほどかかろうが、編み上げることに意味を求めてゆるゆる。
でも12月の時点でここまでくると「今年中に編み上げよう!!」と燃え上がることも当然。外出まで控えてものすごい勢いで編みました。アームホールのおかげで途中から目数がグッと減るので一気に効率アップです。
上の写真はインスタグラム用に見た目の可愛い竹棒針に刺し替えて撮った写真です。私は普段 Knitters Prideの薔薇の木輪針(ケーブル交換式)を使います。1行350目の大物が編めるのも輪針の長所ですよね。

というわけで、ここまで編むと後は合体して終わり!って感じでしょ?私もそのつもりで頑張りました。が!!!実はボタンバンドは別編みなんです (T-T) 

ボタンバンド、ボタンホールバンドから襟まで連続して2目ゴム編みです。これが別編みになっているのは針のサイズが違うからです。別編みのを本体に縫い付けながら編みました。
これだけで何日かかかりました。ボタンホールはタマーにしか編まないので、毎回2回ほどは解きますね。。。

それにしてもあんな縄編みの後だから、普段はあまり好きじゃあなかった2目ゴム編みもサクサク!永遠に編んでいたいほどの心地良さでした。

なんやかんやで
最後の行、止めちゃいました!! ヽ(゚∀゚)ノ ワーワー
後は本当に合体のみ。

あ!その前に、本体をブロッキングせねば。
大きすぎて、狭い我が家では場所取りに一苦労しました。大きすぎて写真にも収まりません;;;

歴史的つぎはぎ。今回はつぎはぎの方法も徹底を極めてバッチリです!
このカーディガン一枚で本当にたくさんのスキールを習いました。「結果より過程を楽しむことが大事」と考え方を変えてから、ほんの1回しか使わないスキールの研究も億劫に感じなくなりました。

ということで、肩を繋いだので、やっと試着もできる段階へ。
旦那に着せてみました。サイズ通に編んではいるけど、初試着の時はいつもサイズのことや色合いのことなど、ものすごくわくわくしますよね。

ワクワク
ドキドキ

ワクワクドキドキが現実に (T-T)
 Σ(T∀T|||)
サイズがえらい合わないのです。ものすごく大きいのです。長さはいいのに、幅がね。。。
ショック!
気合い入れてきた分ショックも大きいです。最後の手としてわざわざ連続編みした横を一回縫い付けて幅を減らす方法はあるけど。。。結果には自信がなく、いろいろ悩んだあげく「洗って縮める」ことを決心しました。
袖付けてなくてよかった〜と思いながら水で洗って、ピン留めせず寝かせて乾かしました。

運悪く雨の日が続き。。。乾かないこと乾かないこと
その後。。。匂うこと匂うこと。。。 
梅雨時の洗濯物の匂いというか雨に塗られた野良犬の匂いがする (´;ω;`) 乾かした後あの匂いの処理はどうしたらいいのだろうと心配。それ以前に、乾いた後本当い縮むかどうかも心配。心配しすぎたせいで夢にも出ました。

ブロッキングの際は天気予報をチェックしましょう。ほんとう。

本当に「幸い」としか言いようがありません。乾いた後ジャストサイズになりました。あまりにも乾かないので、焦ってヘアドライーをかけたせいで若干フェルト化しちゃったけど、熱を加えた結果縮んだのではないかと考えています。
それに、完全に乾かしたらあの匂いがウソのように消えました。いろいろメデタシ!

袖も繋いで、最後のボタン合わせ。編み図の指定は黒いプラスチックボタンだったけど、昔買っておいたボタンを使うことにしました。

糸の始末をして、ボタンも付けて、ほんとうに完成です。
こうやって振り返ってみると造り目した3ヶ月前のことがすごい昔のようですぐ昨日のようです。
完璧を極めるつもりで編んできたとは言え、今になってよーく見ると気になる部分が私には見えてきます。それでもこの世の中に2枚ともない、一着だけの私の大好きなカーディガンです。
色もフィットも旦那の好みに仕上がって、本人も大満足しています。洋服や物の使い方が丁寧な旦那なので、きっとこのカーディガンは一生物になると思います。二人ともおじいちゃんおばあちゃんになった時に、これを編んでいた時の話をしながら子どもたちをあきれさせたいと思います (o'ヮ'o)♪

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